元々出張族ではあるのですが、最近より出張が多くなってます。
まあPTA関連の集まりも断りやすいのでそれはありがたい
PTA反対なので!
普段は一人出張が多いのですが(現地に行ってから営業さん・代理店の方と合流パターンが多い)今回久々に3人(私・上司(社畜)・後輩)という組み合わせになり、【面倒な上司でやだな】っと思っていたら案の定だったのでミステリー小説風にしてみました。
軽い気持ちで読んでいただければ幸いです
※内容は実体験によるものですが個人名・企業名などは仮名です
「忠誠の迷路〜後泊ルールが崩れた夜」

第1章 「後泊規程の影」
6月某日、湿気の混じる夜風がヒノエ運輸支社の駐車場を抜けていった。
出張先での商談がすべて終了したのは18時30分。場所は中部地方の某取引先。
スケジュール上、帰社時刻はどう見ても23時を超える。それどころか、24時を回る可能性すらあった。
それは、会社の新しいルールが施行された直後のことだった。
6月1日から明確に、「23時以降に帰社見込みの場合は後泊すること」と会社規程が改定されたばかりだった。
もちろん今回の出張指示書にも、「後泊予定」の文字がはっきりと記されていた。
それにもかかわらず、事前のホテル予約はされていなかった。
「まあ、早く終わるかもしれんからな…」と誰かが呟いたのを思い出す。
その希望的観測は見事に裏切られ、時間は過ぎ、夜が迫っていた。
正直に言えば、私は出発前から薄々わかっていた。
このスケジュールであれば、後泊は当然の判断だ。
そしてもう一つ、私の中にあった予感——「社畜がいれば、何かややこしいことになる」。
実際、彼は社内でも飲み会や懇親会の席で「一緒に仕事したくない人」として名前が挙がることがある面倒な存在だった。
だからこそ私は、出張当日の朝にこう言いかけたのだ。
「今日は後泊しておきましょう」と。
だが、その言葉は喉元で止まった。
彼がどう反応するか、妙に気を遣ってしまった。
そのまま黙ってしまったことを、今となっては後悔している。
第2章 「帰宅の選択と沈黙」

帰路につく直前、社用車の横での一幕——。
久保山が口を開いた。(※営業さんです。)
「明日、私だけ来ますので…」
福見(※客先の担当者さんです。)が反応する。「あ、そうなんですか?」
久保山は少し困ったように笑いながら、「仕事らしいので」と言った。
そして、隣に立っていた“社畜”が、堂々と宣言した。
「この時間なら帰ります。明日、仕事なので」
……その瞬間、背筋を何かが走った。
沈黙。空気が止まった。
福見の目が一瞬、大きくなったのを私は見逃さなかった。
それは、驚きだった。
「え、帰るんですか?」と聞き返すでもなく、ただその表情だけがすべてを物語っていた。
だが“社畜”はそれに気づかない。
車が走り出してからも、社畜は平然とした顔でこう言った。
「久保山さん、来て欲しかったんかな?3人いても仕方ないし」
違う。全然違う。
久保山が言いたかったのは、「この時間から帰る選択をしたこと」に対する驚きだった。
そして、福見も同様に、その選択に内心で首をかしげていたはずだ。
車内に気まずい沈黙が落ちる。
ラジオもつけられず、話題もなく、ただエンジン音と高速の風だけが流れていく。
私は窓の外を睨みながら、何度も心の中で叫んだ。
「お前のせいだろが!」
そして、時計の針は23時30分を回っていた。
ようやく帰社。
部屋に入るなり、私の頭にはただひとつの予感が浮かんだ。
——明日は眠いだろうな。
だが、もっと苦い思いがこみ上げてくる。
私は以前から思っている。仕事第一ではいけない。まず大事なのは、安全と健康だ。
だからこそ会社も、遅くなる出張には無理をさせず、休ませようと、わざわざ規程を改正したのではなかったのか。
それなのに——社畜は、まるでその方針の真逆を行っている。
規則よりも気合い、合理性よりも根性、健康よりも「働いている感」。
それを「忠誠」と呼ぶのなら、それはもう古い幻想だ。
第3章 「知識と知性の狭間」

その忠誠心は、誰に向けたものだったのか。
その帰宅は、誰のためだったのか。
自分をすり減らし、他人を巻き込んでまで守ろうとした「仕事」とは一体なんだったのか。
先にも述べたように、彼は社内でも飲み会や懇親会の席で「一緒に仕事したくない人」として名前が挙がることがある面倒な存在だった。
理由は明白だった。
彼には知識があった。労働規程も、安全管理のマニュアルも、手順書も、細かい注意点もすべて頭に入っている。
しかしその知識が、彼の足かせにもなっていた。
自分が正しいと思い込み、ルール通りに動かない者を「非効率」「怠慢」と片付けてしまう。
状況や人の事情を考慮せず、その瞬間に最も「正しい」とされる行動だけを取ろうとする。
結果、彼の仕事は確かに丁寧でミスが少ない。
しかしその分、時間がかかる。周囲のペースを乱すこともしばしばだった。
細部にこだわりすぎて全体が遅れることもあり、時には「こっちの仕事待ちって言われるの嫌なんだよね」と言われることもあった。
こうした彼の姿は、皆にとって厄介だった。
だからこそ、飲み会では名前が挙がる。
私は思った。
知識があるがために自分が正しいと思い込み、融通が利かず、その時の人や状況を考えず行動する——それが社会的知性の欠如なのだ。
——これを“社畜”と言うのだろうか?
そう、今夜、合理性が殺された。
この出張は、その犯行現場だったのかもしれない。
📘 法的に知っておきたい出張と時間外労働のルール
- 労働時間の原則
- 日本の労働基準法では、通常の労働時間は「1日8時間・週40時間」が上限と定められています(kishiwada.vbest.jp)。
- これを超えて働くには、事業所ごとに「36(サブロク)協定」と呼ばれる労使協定を労働基準監督署に届け出る必要があり、これに基づき時間外労働が認められます。
- 時間外・深夜・休日の割増賃金
- 超過労働(時間外)には最低25%、また夜22時~5時にはさらに25%が加算されます(1ヶ月60時間を超えると50%)引用元(en.wikipedia.org)
- 休日出勤には35%以上の割増が必要です。
- 出張中の「移動時間」は労働時間?
- 原則として、出張中の移動時間は労働時間に含まれません。新幹線で自由に過ごせる場合は「労働時間」とは見なされません※引用元(shinjuku-law.jp)。
- ただし、例えば上司からの指示で移動中も業務対応していたり、荷物の管理・運搬など「会社の指揮命令下」で動いている場合には、労働時間としてカウントされる可能性があります ※引用元(shinjuku-law.jp)。
- 事業場外みなし労働時間制
- 出張や外回りなどで働く職種には「みなし労働時間制」が適用されるケースがあり、その場合は労働時間を実際ではなくみなし時間で計算します。
- ただし、上司の指揮のもとで動いているなどの実態があれば、通常の労働時間制に戻す必要あり※引用元(jinjibu.jp, kishiwada.vbest.jp)。
- 健康と安全のための規制
- 過労死(過重労働)を防ぐため、厚生労働省は「月80時間以上の時間外」や「過労死ホットライン」の整備など、働きすぎに対する警告・監視制度を強化しています。
- 出張や深夜作業が常態化する企業では、従業員の健康チェックやメンタルケアの実施も求められています。
🧭 この物語からの教訓
- 今回のように、「会社規程が6月1日から後泊を推奨」する制度変更は、安全・健康優先の取り組みでもあります。
- それにもかかわらず、誰よりも「根性で突き進む」社畜的行動を取られると、本来の意図(健康確保や疲労防止)が逆転してしまう。
- 本来は「働かせすぎない」「無理をさせない」ための後泊制度だったはずが、その目的が形骸化してしまった。
- 法律の定める労働時間・割増賃金・過重労働対策をきちんと理解してこそ、出張も安心して遂行できる。
✅ まとめ:安全・健康優先の働き方を取り戻すために
- 後泊や休憩時間は「面倒だから」「根性でいける」ではなく、自分と仲間の安全・健康を守るために必要な制度へ。
- 法律で定められた労働時間規制・割増賃金・過重防止制度は、もはや“当たり前のライン”。
- 社畜的根性で形骸化させず、制度の本質に立ち返り、「安全・健康最優先」の働き方を再度意識するべきと考えます。
おわりに
ということで今回は私の実体験をもとにミステリー小説風にしてみました。
あなたの会社にも1人以上必ずいると思います【面倒な人】
社畜って表現が合ってるのか微妙ですが
コメント欄でうっぷん晴らしていただければと思います
私の会社は全社員70人弱ですが面倒な人は5~10人はいるかな?(多っ)
後日、他の社員さんに話してみたところ同意見・同情いただけたのが救いでした
では、今回は以上です
ありがとうございました!
コメント